私は新型コロナワクチン接種後に体調に異変が生じ、それまでの当たり前の生活が一変しました。仕事を辞めざるを得なかっただけでなく一人で外出すら出来ない。それどころか家の中の階段も登れない。受診をすれば検査をしても異常がなく、気にし過ぎ、精神的な問題と暗に言われる。身体の状況は悪化するのに診断名がつかないため治療法がなく、為すすべなくじっとしているだけの日々が続きました。ようやくネットで同じ状況に苦しむ人たちを見つけて「自分一人ではない」と思い気持ちを共有したり、少しでも良くなる方法を見つけては試していました。
そんな中、同じ後遺症の患者さんと会って話すことがありました。お互いに体調が悪いのに6時間も話し続けました。帰宅するとさすがに疲れて横になり翌日も動けませんでしたが、気持ちはとても明るく元気でした。「苦しんでいるのは自分だけではない」と実感できて「頑張っていこう」という気持ちになり、ネット上では得られないエネルギーをもらうことが出来ました。何より楽しかったのです。そして「患者同士で会う機会を作りたい」とこの時から思うようになりました。
つどいではお互いの持っている情報を交換したり、療養生活に役立つ知識を学ぶようにしたいと思います。でも、一番は患者同士が顔をつき合わせて自分のことを話し他の方の話を聞くことです。話すことで自分の気持ちを再確認したり新たに気づくことがあります。他の方の話を聞くことで共感したり新たに知ることがあります。自分に向き合い他の方に向き合うことで不思議な癒しの感情が生じることを感じます。自分を癒しながら他人も癒す、そして明日への活力につなげる、そんな時間になることを願っています。
患者同士が交流するにはSNSでやりとりをしたりオンラインで話をしたりと手段はいろいろありますが、私はつどいをしたいと思うきっかけだった「直接会う」ことにこだわりたいと思います。患者の立場からすると様々な形があって自分に合うものを選択できることが理想だと思います。直接会うことに魅力を感じる方は是非ご参加下さい。
患者に対する多くの皆様の多大なご支援を見聞きする毎に有り難く感謝の気持ちで一杯になります。と同時に患者はしてもらうだけの存在ではいけないとも思っています。コロナワクチン後遺症に関わる問題は大きすぎて何から考えたり手をつけたら良いのかわからない時期もありました。そうした中で出た答えの1つである、患者自身でしかできない「楽しみを見つけながら生きる」ことを患者同士で一緒に実現していくことができたら幸いです。
今後とも皆様のご理解とご支援をどうぞよろしくお願い致します。
2023年7月9日
あいちコロナワクチン後遺症患者のつどい
発起人