1 ミトコンドリアとは
・人間の細胞(約37兆個)内それぞれに約数十から数千個あるとされる細胞内小器官
・エネルギー(ATP)を作りそのエネルギーを使って体内の様々な活動を支援する
・活動に必要なエネルギーの90%をミトコンドリアが生産している
・エネルギーが必要な細胞(心筋、骨格筋、神経など)ほどミトコンドリアの数が多い
・エネルギーを作り出す時に出る有害物質(活性酸素)が増えすぎるとミトコンドリアやDNAに傷をつける
→ 筋力低下 老化 心筋症リスク など
・ただし、ミトコンドリア同士の融合が起こり悪いものも良いものになり機能を補う
・補いきれないほど悪くなると細胞内に膜が出来て包み分裂する
→ オートファジー(ミトコンドリアを入れかえる)
・80%以上のミトコンドリアDNAに異常がない限り正常に機能が保たれる
・運動をすると筋肉内のミトコンドリアが増える
・摂取カロリーを減らす、温熱刺激、寒冷刺激によりミトコンドリアが増える
★ミトコンドリアを荒廃させる原因
1 慢性的な栄養過多
2 栄養素の欠乏(ビタミン)
3 微量栄養素(ミネラル)の欠乏
4 身体活動の低下
5 慢性ストレス
6 多剤投与
7 睡眠不足
8 環境毒素 汚染物質
9 貴金属 鉛 水銀 カドミウム タバコ 電子タバコ
10 温度中立性
2 腸のはたらき
・ヒトの腸の状態は脳の状態に影響し自律神経系やホルモンなどを介し密に関連している。
・腸にはヒトの免疫細胞の70%が存在し腸管免疫と言われる。
・セロトニン(ドパミン、ノルアドレナリンをコントロールして精神を安定させる作用)の90%が腸で作られる。
→ 体調を安定させるには腸の状態を安定させることが重要
3 取り入れるもの
1)微量元素
亜鉛(牡蠣・小麦胚芽)、マグネシウム(海藻類・ナッツ類・豆類)、セレン(カツオ節・粉からし)、CoQ10(青魚・牛肉・豚肉・ナッツ類)、マンガン(玉露茶・シナモン粉)、タウリン(貝類・いか・たこ)、Lカルニチン(肉類)、ビタミンB・C・D・E 、αリポ酸、
→ ただし体内で相互作用をしているので過剰摂取は体内のバランスを崩す
→ 極端な摂取はさけるように
2)抗酸化物質
ポリフェノール:乾燥したスパイス、ハーブ、多くの野菜、コーヒー豆、お茶
3)オメガ3脂肪酸(抗炎症、血小板凝集抑制)
・動脈の弾性に貢献する
・オメガ6:オメガ3 = 1:1 が理想(実際は5:1)
・精製油(キャノーラ油、大豆油、植物油、ベニバナ油、ひまわり油、コーン油)はオメガ6が多い
→ オリーブ油、こめ油、アマニ油、エゴマ油の使用が望ましい
・オメガ3の多く含まれる食品
チアシード、亜麻仁、クルミ、いわし、さば、にしん、鮭、マス、魚卵、キャビア、牡蠣、牛肉、羊肉、卵
→ 偏り無くバランスよく摂取するように
4)食物繊維
①水溶性食物繊維(水にとけてねばねば、とろとろになる)
→ 海藻、果物、こんにゃく、オートミール(exわかめ、りんご、おくら、納豆、もち麦)
②不溶性食物繊維(水にとけずに腸の中で水分を吸ってかさを増やす)
→ 野菜、豆、きのこ、穀類(exごぼう、きゃべつ、きのこ、玄米)
水溶性:不溶性=1:2
・腸内には100兆個以上の細菌がいて善玉菌や悪玉菌などがバランスを取り合っており、善玉菌が増えることで腸内環境を整える
・糖の吸収をゆっくりにして血糖値の急上昇を防いだり脂肪代謝をコントロールして肥満予防につなげる
・腸粘膜が健康に保たれて腸のバリア機能が強くなり炎症が起こりにくくなる→免疫力アップ
・水溶性の性質で胃や腸でゲル状になり食物の通過スピードがゆっくりになる
→ 満腹感が続く、血糖値がゆっくりあがる、栄養の吸収を一定に保つ
5)発酵食品
・生きた菌(乳酸菌、ビフィズス菌、納豆菌、麹菌、酵母など)が腸内で定着して増殖
・それらが善玉菌として働いたり善玉菌のエサとなって腸内を弱酸性に保ち、腸内バランスを整える
・発酵の過程で微生物が食材を分解しビタミンB群やアミノ酸などの栄養素を新たに作る
→ 善玉菌が住みよい環境を作ることで悪玉菌が増えにくくなり粘膜の保護と免疫機能のサポートをする
→ 便通が整う、免疫力が高まる、炎症が起こりにくくなる
・腸は免疫細胞の70%が集まる臓器である
食品例:納豆 みそ しょうゆ 酢 酒 ぬか漬け 梅干し キムチ 豆板醤 チーズ ヨーグルト
→ 毎日複数回摂取が効果的
6)タンパク質
・体の細胞・組織の土台であり、筋肉、臓器、皮膚、髪、血液などを作る材料になる
・酵素、ホルモン、抗体などの原料になり、これらは生きて活動するためのエンジンや制御装置になる
・血液や体液のバランスを保つ
アルブミン(細胞外へ水分が出過ぎないようにする)
・エネルギー源になる
糖質や脂質が不足した時に代わりになる
・体調やメンタルに関係
セロトニン、ドーパミンはアミノ酸から作られる
・①動物性:肉 卵 魚 乳製品
②植物性:大豆製品(豆腐、納豆、豆乳)、穀物、ナッツ類
★ビタミンDについて
・腸でカルシウムやリンの吸収をサポートし骨を強くする
・筋肉の働きに関与し筋力やバランス能力を維持
・免疫細胞を活性化し免疫力を高めたり過剰な炎症を抑える作用がある
・脳内の神経伝達に関わりメンタルの安定に関係
*ビタミンDは日光に当たることで体内で生成される
目安:1日15分~30分
皮膚が弱い方は食事やサプリメントで補う
・魚介類(サケ、サンマ、イワシ、サバ、カツオ、マグロなど)
・キノコ類(しいたけ特に干しシイタケ、シメジ、まいたけ、きくらげ)
・卵黄 チーズ
日本人の98%はビタミンD不足
マグネシウム不足にも注意
4 減らしたり避けるもの
以下の3つのものを減らしましょう
1)精製糖
2)精製穀物
3)精製された工業用植物油、種子油
1)精製糖
・精製糖はサトウキビやてん菜から糖汁を取り出し濾過、濃縮、何度も再結晶化して不純物やミネラルや色素を取り除いたものでエネルギー以外の栄養はほとんどない。一方、未精製糖は結晶化、脱色・脱臭などの作業は行わず天然のミネラル(Ca、K、Fe、Mg、VB群)や微量元素が残っている
→ 精製糖は吸収が速く血糖値が急上昇しやすい、体内のビタミン群やカルシウムを奪う、依存性を高めやすい、精製過程で微量の薬品・熱ストレスのリスク
・主な精製糖の種類
①上白糖:グラニュー糖に転化糖(ブドウ糖+果糖)を少し加えしっとりとした質感と甘味の丸みを出している
②グラニュー糖:再結晶化を繰り返して純度99.9%以上に精製。白くさらさら、甘味がすっきりしている
③白ざら糖:ゆっくり結晶化、光沢があり甘味まろやか、保存性がよい
④三温糖:白ざら糖や上白糖を精製後、残る糖液を再加熱してカラメル化、薄茶色、コクがあり風味豊か
*角砂糖(グラニュー糖を固めたもの)粉砂糖(グラニュー糖を粉剤したもの)氷砂糖(グラニュー糖を再結晶化したもの)
・主な未精製糖の種類
①黒糖
②きび砂糖
③てんさい糖
④ココナッツシュガー
などからだに優しい自然の栄養を含んだ甘味だが取り過ぎには注意
*人工甘味料(スクラロース、アスパルテーム、サッカリンなど)は化学薬品が原料で甘味が非常に強い。身体への影響が心配されている
2)精製穀物
・ふすま(外皮)や胚芽、胚乳などを取り除いた穀物 → 白米、小麦粉
・精製することで食物繊維、ビタミンB群、ミネラルなどが失われる、また、繊維が少なくなるため腸から急激に吸収され血糖の急激な上昇の原因になる
・食感が良く消化しやすい
・未精製穀物:玄米、分つき米、雑穀、らい麦、全粒粉パンなど
3)精製された工業用植物油、種子油
・精製工程
高温圧搾または溶剤抽出(ヘキサンなど)、脱ガム(リン脂質除去)、脱酸(苛性ソーダ)、脱色(活性白土などで色を抜く)、脱臭(高温・高真空処理)
→ これによりビタミンEや抗酸化物質がほとんど失われ酸化しやすい油になる
5 運動
1)適度な運動の効果
・血液の流れが良くなる
・筋力を保てる
・骨が丈夫になる
・気分転換になる
・睡眠に良い影響がある
2)運動するなら
・軽い散歩
・ストレッチ
・ラジオ体操の一部
・深呼吸
★後遺症では事情が違う
動きすぎる、家事を頑張る、長く買い物に行った翌日や翌々日に強い疲労感、頭痛、動悸、めまい、痛みが悪化する場合がある
→ 「頑張れば良くなる」とは限らない
★大切なのは「調整」すること
×疲れたら休む ○疲れる前に休む
ex.10分やって5分休む
次の日はどうだったのかを目安にする
6 ストレス
1)なぜストレスは悪いのか
ストレス反応は悪いものと一概にはいえない
→ 危険にさらされたり何かを頑張る時に、心拍数や血圧や血糖値が上がったり、筋肉が緊張したり、ストレスホルモン(コルチゾールやアドレナリン)が出て、命を守ったり集中力を発揮できる
→ しかし、この状態が続くと疲れがとれない、よく眠れない、痛みが強く感じる、気持ちが落ち込む、免疫の働きが乱れるなどの状況が起きることがある
★後遺症患者は自律神経の調節がちぐはぐな状態になっていて、交感神経から副交感神経へのきりかえがうまくいかない可能性がある
2)ストレス解消法
★交感神経(アクセル)、副交感神経(ブレーキ)とすれば、アクセル → ブレーキ → アクセル、を繰り返す
つまりブレーキをかける時間が必要
★ブレーキをかける方法
深呼吸をする 人と話す 外の景色をみる 土や自然に触れる 温かい飲み物を飲む 好きな音楽を聴く 少し笑う 瞑想する 好きな香りを嗅ぐ 考え方の見直し デジタルデトックス など
ex.ハミングする:迷走神経が刺激されて心拍数が落ち着き呼吸がゆっくりになり、リラックスしやすくなる
7 睡眠
睡眠=身体のメンテナンス時間 回復の土台
1)睡眠中に起きていること
・脳の疲れをとる
・身体を修復する:筋肉、血管、神経、細胞
・免疫のバランスを整える
・自律神経を整える
2)気をつけること
・無理に早起きしない
・朝は太陽の光を浴びる
・昼寝は長くて20~30分
・寝る前にリラックス
・寝る1時間前はスマホを控える
・眠れないと焦らない
★睡眠時間が十分でも疲れが取れない場合もある
それだけで改善するとは限らないので、体調に合わせて活動・休息・睡眠のバランスをとることが大切